教えにくい部分
今朝の畑は-5℃。霜柱バッキバキです。一番気温が下がる日の出の6:30頃に、昨日植えたキャベツの様子を見に行きました。定植前に苗を鍛えた甲斐あって大丈夫そうです。(写真がちゃんと撮れてなかった。。)
こちら昨日の定植の様子です。植物は環境への強い順応性を持っていますが、急な変化にはとても弱いです。寒い時期も暑い時期も、植え付けから根が張るまでの期間は神経を使います。先週から天気に恵まれず、植え遅れていたので、今朝は冷え込むのが分かっていても強行しました。さらに農園は土日は休みなので、何かあっても社員の対応は翌週になってしまいます。
露地農業はこういう小さい「賭け」の連続。万全の人員体制と完璧な段取りでコトに臨める事の方が少ないとすら言えるでしょう。
「天命」の寄与がとても高いので、少ない「人事」は尽くすしかありません。次に植える白菜も、植え付ける状態よりも厳しい環境に晒して鍛えています。いい感じですが、もっともっと激しくイジメテミタイ by スガシカオ。
ウチはチーム農業なので、仕事の段取りや各種情報が共有されるような体制を整えています。キャベツの生育適温は何℃か、この作型だとどの保温資材を使わなくてはならないか、定植にはどんな道具をどう使うか。そういうことは言語化され、新人にも繰り返したたき込みます。
それでも、ここはリスクがあるけどやっちまおう、とか、翌朝結果を見に行くハラハラ感みたいなものは共有するのが非常に難しい。独立希望の研修生に教えなくてはならないが、一番教えられないのがこういう情熱とかドキドキなのではないでしょうか。
経営者としてではなく、僕個人としては、修業中の20代に人権などないと思っています。でも、「定植した翌日は畑を見に行け」とか「農業に休みなんかない」とか命令したところで、今の時代にはあまり効果がありません。
いい天気になりそうな朝にそんなことをつらつらと。
OJTが難しい時代の処方箋、おすすめの本です。
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