『小さくて強い農業が好きだ』宣言
20:40 17 3月
in Blog
「金なんて後からついてくる。好きなことを貫けばいい」
28歳の僕はそう信じて、農業の世界に飛び込みました。
しかし、現実はそう甘くはありませんでした。
まず何より大事なのは、自分の足でしっかり立てること。倚りかからないと生きていけないようでは、自由を貫くことはできません。
やがて、農園を「回す」ことに必死になっているうちに、仕事を続けられることそのものが、とても大切で有り難い事だと思うようになりました。好きな仕事があり、それを支えてくれる人たちがいる。そんな場を守ること自体が、とても面白くて価値のあることだと気づいたのです。
社会はどこかの誰かが支えてくれるものではありません。僕たちの営みのひとつひとつが、社会そのものなのです。
そうして、農園の存続の形が見えてきた今、あらためて、好きなものをつくれることの楽しさ、ありがたみを素直に実感しています。グルッと回って農業を始めた頃の素直な気持ちに戻ってきた気分です。
心から好きなこと、楽しいこと、熱くなれることを貫く
力が漲りつつある今年、原点に立ち返って、自分たちが好きなことを楽しむことを正面から考えてみたいと思います。
【いいものをつくるには、小さい農園がいい】
予算と手間をかけて、すみずみまで目の行き届いた妥協のない野菜づくりをする。それが食べる人たちの体と心を温める様子が直に伝わる。
農業は、小さくても、いや、小さいからこそ、そんな真っ当な仕事ができる仕事です。
明るい展望を持てない人が多い世の中で、そんな余地が残されているのは未来への希望です。
私たちはそんな自分達の農業を心から楽しみ、誇りに思い、周りに自慢することよって、未来への希望の輪が広がる事を望みます。
No Comments