就農は普通の起業であるべきだ
10:52 01 7月
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日本農業実践学園の皆さんが遊びに見えました。この学校の社会人コースを出ているスタッフ伏見の同僚の人たちです。昨年12月にこの学校で講演させて頂いたご縁もあって、仲良くさせて頂いてます。
現在研修中の人、これから研修先を探す人、具体的な就農準備中の人など様々ですが、僕が農業を始めた頃に比べて、皆さん冷静に広く情報を集め検討しているのが分かります。
農業じゃなきゃダメなんだ!という真っすぐな思いと、ほどよい野心のバランスがいい感じです。
情報の入手手段がなかった20年前ならいざ知らず、今は農業は特殊な仕事ではありません。いい意味で「普通の起業」になりつつあると思います。完全な新規就農で成功する確率は低いと思いますが、他のビジネスに比べて著しく低いとは思えません。
農業に特殊性があるとすれば、それは農地法によって農地の売買・賃貸が規制されている事、固定資産税や相続税の優遇制度があることで既存農家の農地の保有コストが極端に安いこと、くらいです。この2つは結果的に生産手段の流動性を著しく妨げています。
誤解を恐れずに言いますが、農家は既得権者です。「農業は特別な命の産業だから大切にしましょう」という意見は結果的にその既得権を補強し、新たな担い手の参入を阻害しています。
僕は農地法の規制と税制の優遇措置は撤廃すべきだと考えています。短期的には混乱を生むかもしれませんが、中長期的には新規参入が促進され、多様な経営体が増えます。結果として農業の足腰が鍛えられていくことは間違いありません。
農業など保護する必要はないんです。自由であれば魅力のある仕事に人は自然に集まるし、新しいビジネスのアイデアは次々生まれます。失敗したら自己責任。それだけの話です。
時代は着実にその方向に向かっていると思います。
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