久松農園オフィシャルサイト | 帝人テクノーラ事業OB会
久松農園(HISAMATSU FARM)筑波山と霞ヶ浦に挟まれた、茨城県南部の土浦市(旧新治村)で、1999年より有機農業を営んでいます。寒すぎず、暑すぎないこの地では、四季を通じて野菜を露地(屋外)で栽培することが出来ます。私たちは、季節の中で育まれる、年間50種類以上の野菜を、お客様に直接お届けしています。代表:久松達央
久松農園,久松達央,HISAMATSU FARM,茨城県,土浦市,有機,有機農業,露地野菜,野菜,無農薬,野菜セット,野菜定期便,畑からの風だより,宅配,生パスタ,米粉,にんじんジュース,かきもち,トマト缶,オンラインショップ,Fushimi,Yuki,伏見友季
176543705
post-template-default,single,single-post,postid-176543705,single-format-standard,ajax_fade,page_not_loaded,smooth_scroll,,wpb-js-composer js-comp-ver-6.6.0,vc_responsive

帝人テクノーラ事業OB会

帝人テクノーラ事業OB会

04:07 25 5月 in Blog
0 Comments

僕は94年から98年半ばまで4年半だけサラリーマンをしている。帝人で工業用の高機能アラミド繊維「テクノーラ」の営業をやっていた。事業化30周年のOB会が開催され、20年も前に会社を離れた僕にもお声がかかったので、大阪まで行ってきた。
僕が入社した94年当時は事業化から10年近く経った時。夢のあるビジネスではあったものの、まだまだ新規事業で、大きな累積赤字を抱えるお荷物的存在だった。僕がまだ在籍していた97年に単年度で黒字化を果たした後、飛躍的に事業が拡大し、今では繊維事業の柱として稼ぎ頭になっている。一方で、90年代にはまだ元気で会社の中心だったポリエステル事業は、縮小の一途を辿っている。黎明期に事業に関わっていた出席者の方々は、当時は肩身の狭い思いもあったろうが、少なくとも気持ちの上ではずいぶん報われているではないだろうか。

テクノーラの生産量は、今では僕が在籍していた頃の4倍近くになっていて、製造原価がずいぶん下がっているようだ。スペック上競合品に対して優位性がある用途を地道に追求した結果、当時のコストでは苦しいビジネスだった分野が事業の柱になっているという話を聞き、感慨深かった。困難な道であっても、ロジカルなアプローチをしていれば、環境が整った時にちゃんと実を結ぶ可能性があるというのは王道であり、関わる人にとって大きな希望だ。難しい時代でも、まっとうなストーリーがちゃんと生きている。

年の離れた方ばかりだし、さすがに僕のことを覚えてくれている人は少ないだろうと思いきや、皆さんが気にかけて下さっていて、恐縮するほどだった。
「苦労しているって聞いてたけど、ようやくうまくいったみたいだな」
と言ってくれた方もいた。

まだ全然です。やっとスタートに立った段階なんです。大きな可能性が見えているのに、まだ踏み出せないでいる臆病な自分を最近特に感じています。でも頑張ろうと思っています。

僕はなぜか、たくさんの方が特別に支えて下さる幸せな人生だと言うことは自覚している。いくら本人が希望したとは言え、新人を赤字事業に配属するというのが会社にとってどういうことだったか、今では少しは分かる。そんな期待を裏切る形で、僕はたった4年半で会社をやめてしまった。それでも、直接恩返しが出来なくても、帝人で学んだことは必ず社会に還元しようと思っている。テクノーラ事業はこれだけのことをやり遂げたのに、農業では出来なかった、では申し訳が立たない。

 

No Comments

Post A Comment